前回、
「歩行とは、登ると下るの繰り返しです」
というお話をしました。
まだ読まれていない方は、
そちらも合わせてご覧ください。
今回は、
その中でも
「登る」という動きについてお話しします。
少し長くなりますが、
歩行を見る上でとても大切な内容になります。
「登る」とはどういうことでしょうか?
歩行には
「登る」
という動きがあります。
一般的にはあまり聞きなれない言葉ですし、
歩行分析を学んだことがある方以外には
あまり知られていない考え方かもしれません
そこそこマニアックですが
とても重要な事柄です
ここで言う「登る」とは、
階段をや坂道を登ることではありません。
歩行の中で、
体が足の上へ乗っていく動きを指します。
一歩足を前へ出した後、
体がその足の真上へ移動してくる。
この動きが、
歩行における「登る」です。

そして、
体が足の真上へ乗ることで、
その後の
「下る」
という動きが生まれます。
つまり、
歩行では
まず登ることが必要になるのです。
登れない歩き方① 体が後ろに残る
ところが、
実際にはこの
「登る」がうまくできていない方が少なくありません。
その代表的な例が、
体が後ろに残る歩き方です。
本来であれば、
体は足の上へ乗っていく必要がありますし、
何もなければその動きは
自然と作られていくものです
ですが、
体に大なり小なり問題があって
体が後ろに残ったままになると、
足の上へ十分に乗ることができなくなってしまいます。
すると、
「登り」の後に来る「下り」が作れなくなります
「登っていないから下りようがない」という状態です
前へ進むための推進力が得られません。
そのため、
本来はしない動き
足を無理に前へ振り出したり、
推進力を作るために地面を蹴るような動きなどが出たりします
つまり、
本来なら重力を利用して進めるはずなのに、
筋力で頑張って進まなければならなくなるのです。
登れない歩き方② 横へ逃げる
もう一つよく見られるのが、
横へ逃げる歩き方です。
本来、
体は足の真上へ乗っていきます。
ですが、
何らかの理由で真上へ乗れない場合、
骨盤を横へ逃がしながら歩くことがあります。
すると、
体が高い位置へ移動できなくなるので
その後低い位置への移動
つまり「下る」ができなくなります
一見すると歩けていますし、
本人も気付かないことがほとんどです。
ですが、
実際には上手く歩くことができていない状態です。
そのため、
歩行効率は低下し、
じわじわと体への負担が増えることになります
登れないと、どこかが頑張ることになります
歩行は、
本来とても効率的な動作です。
ところが登れなくなると、
推進力を得るための準備ができません。
どれだけ歩行効率が悪くなっても
歩くことをやめるわけにはいきませんから
どこかが代わりに頑張った状態で歩かなければならなくなります
足を頑張って振り出すのか
地面を蹴って進むのか
はたまた
体を捻ったりして推進力を作るのか
方法は人によって様々です。
頭を振って推進力にすることだってできます
首が痛くなりますね・・・
共通しているのは、
代わりに頑張った場所へ負担が集まってしまうということです。
まとめ
歩行では、
まず体が足の上へ乗る
「登る」
という動きが必要になります。
ですが、
体が後ろに残ったり、
横へ逃げたりすると、
「登る」ということができません。
すると、
本来であれば重力を利用して得られるはずの推進力が作れなくなります。
その結果、
足を頑張って振り出したり
地面を蹴ったり
体を捻ったりしながら
別の場所で頑張って前へ進もうとします。
つまり、
「登れない」ということは、
どこかに余計な負担が生んでしまうということです。
歩行を見る時も、
足をどう動かしているかだけではなく、
“体がしっかり足の上へ乗れているのか”
そんな視点がとても大切になるのです。
ご案内
歩行は
「姿勢」のように静止したものではなく
「動いている」ため、
ご自身で問題を見つけることは簡単ではありません。
また、
「体が後ろに残っている」
「横へ逃げている」
あるいは別の変わった動きが見つかったとしても
「どうしてそんな動きが出ているんだろう?」
ということまで考えると
対策方法を見つけるのはとても大変です。
からだラボでは、
歩行や動作を確認しながら
「なぜその動きが出るのか」まで評価します。
腰痛や膝痛などは、
痛みが出ている場所そのものではなく、
「歩く」という動作の崩れから
作られている可能性もあります。
「色々試しているのに改善しない」
「歩き方に問題がある気がする」
そんな方は、
ぜひ一度ご相談ください。
まずはこちらをご覧いただくことで、「歩行」の考え方がより整理できます



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